ナショナルコレクション認定制度とは
2017年より公益社団法人 日本植物園協会が開始した植物コレクションの認定・保全をする制度で、認定されたコレクションを永続的に保全し、かつ情報を集約し公開することで我が国の植物・園芸文化の継承と発展に寄与することを推進していこうとする取り組みのひとつです。
尾張を中心とした中部地方で作出され、残されてきたツバキの品種群は、永続的に保全し後世に伝えていくべきものとして、文化的・遺伝的な価値が高く評価され、ナショナルコレクションの一つに認定されました。(2021年5月7日、認定番号009)
「中部の椿品種保全会」の発足
2022年1月、名古屋市緑化センター・徳川園・名古屋市東山動植物園・白鳥庭園・名城つばきの会・名古屋椿教会・葵カメリアソサエティなど、この地方で椿花の保全に努めている核施設、団体、個人により、品種保全のための情報ネットワークとして新たに発足しました。今後も連携してコレクションの保全・維持、普及啓発に努めていきます。
中部のツバキ品種コレクション(栽培品種:50種)
「中部のツバキ」は、尾張を中心に三河、伊勢、美濃など中部地方において、江戸時代から続く茶道・華道の繁栄から収集、作出されたツバキの総称で、独自の伝統と風土に合致した郷土のツバキとして成立しました。
京ツバキと江戸ツバキ、肥後ツバキ、伊勢ツバキ、ユキツバキなどの要素を含む日本のツバキの集大成と言え、早咲き品種の積極的な作出によって、花の少ない晩秋から初冬にかけて開花し、長期間観賞できることが特徴です。
本コレクションは、これまで記録された中部のツバキ70品種のうち50品種であり、胸高直径が100㎜を超す古木約100株が含まれる。1981年から約40年間、継続して管理され、一般に公開されている貴重なコレクションです。
各ツバキ品種の詳細はこちらをご確認ください。